『中学受験のプロが5000組の親子と面談してわかった頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』を読みました。
久しぶりに小川大介さんの本。
やっぱりこの方の考え方が私は好きです。
中学受験のプロだけど、学力を伸ばすことが目的ではない。
視点はいつも、子どもの生きる力を信じて伸ばすことにある。
その結果として学力も伸びる。
私はこうやって娘を育てたい。
目次
内容
中学受験直前の小6で最後の最後に踏ん張りをきかせてぐんぐん成績を伸ばしていく子たちがいる。
彼らの共通点は、親に見守られて好きなことにとことん熱中した経験があるということ。
自らの好奇心を親に認められ、見守られて育った子は「自分が興味をもったことはいっぱい勉強していいんだ」と考えるようになる。
その結果、人生全般において前向きで意欲的になり、自ら学び、自ら成長する子になる。
本書では、そうした「自ら学び、成長する子」を育てる親が実践している「見守る」子育て法を紹介。
第1章では頭がよくなる3原則(認める・見守る・待つ)+1(期待)を、第2章からは第4章では頭がいい子の親の特徴3つ(否定しない・与えすぎない・あせらない)を詳しく解説している。
情報が溢れる昨今、「自分が有益な情報を知らないことで子どもに損をさせたくない」と考える親は多い。
その結果、子育て法を熱心に調べるあまり子どもから目を離し、子どもの関心を無視して巷で良いとされる知育玩具や教育を子どもに与えすぎている傾向にある。
しかし、子どもを伸ばす最良の方法は、子ども自身の興味・関心を伸ばしてあげること。
そのために親がするべきこと、するべきではないことをわかりやすく伝えている。
感想
この本は、子育て中に何度も読み返そうと決めました。
監視との違いも含め、「見守る」ということがどういうことなのかがすごくわかりやすく書かれていたので。
特に心に響いたのは第3章の「与えすぎない」。
SNSなどで娘と同じ年頃のお子さんをもつご家庭の投稿見ていると、私はついつい「娘にもこれを買ってあげたい!」「うちもこんな経験をさせなきゃ!」と思いがち。
でも、こうした私の行動は「押し付け」だと書かれていてハッとしました。
「与えるもの」も「与えるタイミング」も他人軸ではなく、自分の子どもを観察して決めることが大切とのこと。
本書では主に習い事の選び方・決め方について解説されていましたが、その考え方は習い事に限らず絵本やおもちゃの選び方にも応用でき、非常に参考になりました。
また、子どもに与えた方がいいものや、与えすぎてしまう自分にストップをかける方法まで解説してあり、「与えるのは良くない!」で終わらせないところも本書の魅力。
モンテッソーリ教育など、多くの子育て本にも本書で書かれていた子育ての原則「認める・見守る・待つ」ということは書いてあります。
しかし、わかっていてもなかなか実践できないことも…。
本書では読者が自分と向き合い、考え方を変えるための方法も紹介しています。
読んで終わりにさせないところが、さすが教育者。
娘が2歳に近づくにつれ、「私の子育ては間違っていないかな?」とふとした時に不安に思うことが多くなりました。
不安に思った時、落ち込んだ時は本書を手に取って、その都度自分の子育てを振り返るようにしようと思います。