今週のお題「読書の秋」
今年も残すところ2ヶ月をきりました。
最近、朝晩がぐっと冷え込むようになり、冬が近いんだなと感じます。
10月末に出産して以来、家から2回しか出ていないので、あまり季節感のない生活をしてはいるのですが…。
私は本を読むのが大好きなので、「読書の秋」にかかわらず、本はよく読みます。
でも、出産してからは娘のお世話で一日が終わるため、1冊も本を読めていません。
昨日、久しぶりに本を読もうとしたのですが、開始5分で中断されました…。
娘は産まれて早くも21日目。
どんどん成長する娘を見逃さないよう、本はしばらくお預けです。
そんな状態なので、今日は私が昔から大好きな本を紹介しようと思います。
杉 みき子さんの『小さな町の風景』
この本は坂や橋、海など8つの風景をもとに物語が描かれている短編集です。
1つ1つの物語に登場するのは、それぞれ主人公となる中学生くらいの少年や少女。
彼らの目に映る日常が町の風景と共にとても美しく描かれているのです。
私が小学校高学年の頃、かれこれ20年以上前に何度も読み返した本です。
出会いのきっかけは塾のテキスト。
私は中学受験をするため塾に通っており、国語の問題として出題されていました。
この中のお話の1つ、合唱コンクールのために遅くまで練習して学校から帰宅する少女と、彼女が危なくないように閉店後もお店の明かりをつけておいてあげるくだもの屋さんのお話でした。
物語の中に少女とくだもの屋さんの直接のやりとりはありません。
知り合いでもありません。
ただ、くだもの屋さんのさりげない優しさが町の風景として描かれているのです。
この本の中の物語すべてが、上のお話のように風景として優しく、たんたんと描かれているのです。
だからこそ、読者が物語の中の町の風景をイメージしやすいのだと思います。
どこにでもある日常。
でも、とても美しい町の風景。
私は塾のテキストでこの物語にはまり、本を購入しました。
子供の頃は本を読む習慣がなかった私が、初めてはまった1冊です。
「こんな町に住みたい。」「この物語の舞台となった町はどこにあるのだろう?」
そう思って、何度も何度も読み返しました。
ひさしぶりに読みたくなってきました。
小学生になったら、娘にもぜひ読ませてあげたい本です。
まだまだ先の話ですけど。