ちきりんさんの『未来の働き方を考えよう 人生は二回生きられる』を読みました。
ちきりんさんがイメージする少子高齢化が加速する日本の未来、正確にいうと仕事と家族の未来の形は、やはり私の想像を超えていました。
近い将来、子ども達は高齢化する日本が退屈になって海外へ飛び出して行くと私は思っていたけれど、ちきりんさんの描く未来は本人の意志に関係なく会社の都合で海外で働くことが当たり前になる未来。
夫婦共働きが主流になってきた日本で、海外で働くことも当たり前になったら、夫婦や家族という形態はどうなるのか。
ちきりんさんが想像する未来はとても興味深く、これからの働き方について考えさせられる本でした。
目次
内容
政府が年金支給開始年齢を引き上げ、雇用の延長を推進している昨今。
今の若い世代は年金支給年齢が70歳を超え、それまで働かなければならない未来が既に安易に想像できる状態となっている。
「定年まで働く」という今まで通りの考え方が、果たして現実的で安全な生き方なのか。
少子高齢化がますます深刻となる日本が直面する未来を想定し、これからの働き方を読者に提案している。
感想
この本では40代で働き方を選びなおすことを提案しています。
これは私も30代に入った頃からずっと考えていたこと。
30歳で今の会社に転職した時に、仕事の内容からいって70歳、80歳まで今の職場で働き続けることは現実的ではないと思ったから。
私の仕事に関する詳細は省きますが、今の仕事がいずれAIに代替されることも、取引先がAIにとって代わられることも容易に想像できる仕事だからです。
一方で、結局仕事を辞められずに70歳・80歳まで働き続けることになるのではないか…という諦めのような気持ちもあります。
会社が傾いたり、退職を迫られれば話は別ですが、お給料が支払われ続ければ生活のためという理由で会社にしがみついてしまう。
そんな弱い心を持つ自分の未来も想像できてしまうのです。
でも、この本を読んで、やっぱり40代で一度区切りをつけようと思いました。
ゴールを決めておかないと、弱い心が勝ってしまい、生涯働き続けることになりかねないから。
目標は娘が小学生になる5年後の3月。
その時、仕事が楽しくて仕方がなければ続ける。
今と変わらずイヤイヤ働いているのであれば、いったん区切りをつけて辞める。
お金や将来を基準にするのではなく、自分の気持ちに正直に。
一度自分の手の中に人生を取り戻すイメージで。
人生100年時代と言うけれど、私が100歳まで生きられる保障はどこにもありません。
仮に100歳まで生きられたとしても、80歳まで仕事人間で、退職後は体の自由が利かずにやりたいことができない20年ならば、私の人生はとてもつまらないものになってしまう。
それは避けたい。
だから、著者の言う通り40代で働き方を見直し、第二の人生のどこに仕事を位置づけるのかをじっくり考えてみようと思います。
本書の後半では、40代で第二の人生を生きるためのステップとして、「人生があと10年だとしたら、その10年をどう過ごすか?」という問いを読者に投げかけています。
今週のお題が「どんな老後を過ごしたい?」なので、これからの10年を私の老後と考えて、何をして過ごしたいかを真剣に考えてみました。
①娘といろんな国を見てまわりたい。
今、ちきりんさんの『社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!』を読んでいて、海外に行きたいという気持ちがむくむくと膨れ上がっているのです。
ただ旅行を楽しむのではなく、世界経済や国際情勢を肌で感じながらたくさんの国を見てまわりたいです。
一人旅もいいけれど、私の残りの人生を使って娘に世界を見せてあげたい。
②犬と過ごしたい。
①の夢を叶えようとすると実現は難しいですが、犬と過ごしたいです。
毎日犬とモフモフしたい。(猫も好きだけどネコアレルギーなので・・・)
残り10年の人生でそれ?って思われるかもしれませんが、毎日犬とモフモフしたいです。(2回目)
③時間に追われない生活を送る。
「何をしたいか?」と言われると思いつかないので、逆に何をしたくないかを考えてみました。
「時間に追われたくない。」この一言につきます。
①の旅も時間に追われずに、いたいところに気がすむまでいられるようなスケジュールの決まっていないものがいいし、②の犬とモフモフしたいのも、時間を気にせず過ごしたいという私の気持ちのあらわれ。
私は残りの人生があと10年しかないとわかっても、焦ってあれもこれも手を出すのではなく、ゆったりと過ごしたいです。
好きなこと、したいことを、好きなときにできるのが理想。
本書の最後ではオリジナルの人生を設計するための方法として、著者が以下の3つのステップを提示してくれています。
1.手に入れたい人生を明確にする
2.複数の将来シナリオを持つ
3.市場から稼ぐ力を付ける
いろんな本を読んでいて気がついたのですが、夢を叶えている人たちは必ず1.のように「なりたい姿を明確にイメージする」ということを言います。
ちきりんさんも本書の中でイメージを具体的に持つようにと言っていました。
これが夢を叶える最初の大事な一歩なのだと思います。
「時間に追われない生活がしたい!」だけだとイメージが曖昧なので、もっと具体的なイメージを持てるように、現在自分の心と向き合う活動をしているところです。
それについては、また改めて書こうと思います。
なんだかまとまりのない感想になってしまいました。
仕事や働き方について悩んでいる人だけでなく、仕事が楽しくて仕方のない人や、今は専業主婦(主夫)だけどゆくゆくは働きたいと考えている人にも『未来の働き方を考えよう 人生は二度生きられる』は得られるものが多い本だと思います。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる (文春文庫)
- 作者: ちきりん
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未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる [ ちきりん ]
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今週のお題「理想の老後」