サラリーマンのままで副業1000万円
夫が繰り返し読んでいる お気に入りの本です。
今まで私はこのタイトルと表紙があまり好きではないせいか?読んでいませんでした。
ちょっと胡散臭い感じがするというか…
でも、出産を控えて「しばらく本を読めなくなるかもな…」という思いがあり、読んでみました。
内容
1978年生まれの筆者。
2001年の就職氷河期に社会人になったそうです。
大学卒業間際で勝ち得た内定先の企業に就職するも、会社都合で1年ちょっとでリストラ!!
その後、アルバイト生活やニート生活を経て上場しているIT企業に就職。
しかし、中堅どころの35歳でもらった源泉徴収票の年収は290万円。
このままではいけないと、彼は転職活動…ではなく副収入を得るための行動へ。
この本は筆者が本業を続けながら副収入を経て、やがてリタイアに至った方法を書いた本です。
筆者が提唱するのはミニマムリタイア。
複数の収入源を確保することで、生きていくのに十分な、ほどほどのお金を得ながら心穏やかにストレスゼロの生活を送ること。
そのために筆者が実践している方法は
・節約生活で現金支出を抑える。
・株主優待が出る銘柄をコツコツ買い集める。
・空き家を買って賃貸物件として再生させる。
①まず最初に筆者が行ったことは節約生活。
節約生活は株や不動産の資金を確保するためでもありますが、投資が軌道に乗ってリタイアした後の生活を維持するためでもあります。
筆者が提唱するミニマムリタイアは年商1,000万円ほどでサラリーマン生活から離れるというものです。
年収ではないので、ローンの返済などの経費を引くと手取りは減ります。
それでも贅沢をしなけれ生活できるだけの収入を得て生きていけるというものです。
そのため、カツカツの節約生活ではありませんが、無駄な出費は省く生活を身に付ける必要があります。
②節約生活で稼いだお金で、次に優待株を購入していきます。
筆者は主に飲食系の会社の株を買うことで、食費を減らしていったようです。
優待を使って浮いたお金は次の株を買うための資金にあて、少しずつ資産を増やしていきます。
優待株を買う際に難しい方法論はとっていませんが、利回りだけにだまされないように注意はしていたそうです。
最低限の会社の業績などはチェックしており、その方法は本書の中に書かれています。
③優待株で衣食住の「食」を確保し、資金確保ができたら不動産投資に進んでいきます。
不動産投資というと何千万というお金が必要と思われますが、筆者は300万程度で買える首都圏郊外の中古戸建てに主に投資しています。
購入した戸建てはリフォームをして賃貸にだします。
対象物件は40㎡未満で、企業やお金のある不動産投資家があまり見向きもしないニッチな分野です。
筆者が戸建てを狙う理由はリスク分散のためでもあります。
一棟アパートを購入して事件や事故が起きると、入居者が出て行ってしまうリスクがあります。
その点300万程度の戸建てであれば、最悪更地にして建て直したり、駐車場にしたりと挽回する余地があるからです。
また、空室となった場合には自分が住むことで衣食住の「住」も確保できます。
書評
投資をしたことのない人には一見すると株や不動産を使った筆者の方法は難しそうに見えるかもしれません。
私がこの本を読んでいなかったのも、不動産については知識がないからというのも理由の1つです。
ただ、この本の内容は実際に読んでみると難しいことは書いておらず、「わたしにもできるかも!」と思わせるものでした。
しいて言うなら、ゲームの知識がない私には、筆者がちょこちょこ差し入れてくるゲームトークがよくわからなかったぐらいです…笑。
本書の中で紹介されている方法は、お金を持っている一部のエリートサラリーマンが多少のリスクをとって実践した方法ではなく、年収300万円ほどの筆者が実践したリスクを最小限に抑えた方法です。
この本だけで「株も不動産もどのようなものを買えばいいのか完璧に書かれている
」というわけではありませんが、方向性は十分につかめる内容となっています。
実際に投資をされる場合には、この本を参考にセミナーに参加したり、別の本を読んだりするなどして知識を増やす必要はあるでしょう。
ただ、年収が低いから、知識がないから、お金がないからという理由で投資や早期リタイアをあきらめている人にとって、 夢を現実にしてくれる1冊になっています。
私の夫はこの本の筆者と世代が一緒で、今までの仕事人生もとても似ています。
だからこそ、この本を繰り返し読んで、筆者と同じような方法でリタイアをしようとしているのだと、読んでみてわかりました。
つまり、この本の内容は再現性があるということです。
自分には無理…と思っている人も、一読してみる価値はあると思います。