マネバナナ

アーリーリタイアを夢見る30代新米ママが好きなことを好きなように書いています

ミヒャエル・エンデ作『モモ』私たちの今の生活は、時間泥棒に時間を奪われている状態なのかもしれない。


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ミヒャエル・エンデの『モモ』を読みました。

働き方、子どものおもちゃの選び方などいろいろなことを考えさせられました。

児童書とは思えない、気づきの多い本でした。

 

 

目次

 

あらすじ

大きな都会のはずれにある小さな円形劇場の廃墟。そこにある時から一人の女の子が住むようになった。その子の名前はモモ。年齢は不明。8歳にも12歳にも見える。モモは背が低く、かなりやせっぽっちで髪はぼさぼさ。服はつぎはぎのスカートに男物のぶかぶかの上着。足ははだしで靴を履くのは冬だけ。それも左右不揃いでぶかぶかのもの。

そんな見た目ではあるが、モモには不思議な力があった。それは「人の話を聞く力」。モモは話しを聞いてあげることで、人々の気持ちを整理し、困っていることを解決に導いてあげることができた。モモの噂はたちまち町の人たちに広がり、毎日たくさんの人たちがモモに話を聞いてもらおうと訪れるように。

ところがある時から街の中を灰色の男たちがうろつくようになった。灰色の男たちの正体は時間泥棒!その男たちの活動にみんなは気づいていないが、彼らの活動は確実に人々の生活を変えて行った。時間泥棒に時間を奪われた大人たちは毎日忙しく働くようになり、モモのところを訪れる人はいなくなった。時間泥棒の魔の手は次第に子どもたちにも忍び寄っていった。それでも、時間泥棒はモモの時間だけは奪えなかった。一人ぼっちになったモモ。灰色の男たちが怖くて仕方なかったが、みんなの時間を取り戻すべくモモは灰色の男たちと戦うことに…。

 

感想

 

「これは現代の私たちの話だ。」灰色の男たちが登場してからの大人たちの描写を読み進めていくうちに、そう思うようになりました。生活にゆとりを持たせるために便利なものを取り入れているのに、それを使うことでできた隙間時間にまた仕事やら用事を詰め込んで気が付けば毎日忙しく、へとへと。そしてまた時間を生み出すために便利なものを取り入れ、できた時間に仕事や用事を詰め込む。私たちの今の生活は、まさに時間泥棒に時間を奪われている状態なのだ。そう思いました。

そして、その影響は子どもたちにも…。一番印象的だったシーンはモモと灰色の男が初めて対面するところ。灰色の男は自分たちの活動を邪魔されないようにモモをてなづけるべく、モモにおもちゃを与えますが、モモはそのおもちゃで遊んでも全く楽しいと思わないのです。どんなおもちゃかと言うと、おしゃべりする人形です。セリフは「あたしはビビガール、完全無欠なお人形です。」「あたしはあなたのものよ。みんながあなたをうらやましがるわ。」「あたし、もっといろいろなものがほしいわ。」といったもの。そのセリフに答えるように子どもたちは人形に着せる服を欲しがるようになります。人形にはたくさんの服があるので子どもは飽きず、大人は人形の服を子どもに買い与えておけば人形が子どもの相手をしてくれるので助かる。言葉は話さないけれど、現代でいうリカちゃん人形のようなものだと思います。でもモモは、その人形で遊んでもちっとも楽しいと思わないのです。モモが好きな遊びは想像力を使ってどんどん広がっていく遊びなんです。でもそれはひとりでするものではなく、友達とする遊び。この描写を読んで、もっと娘と一緒に遊んであげないといけないなと思いました。私が娘に与えているおもちゃは、いわば「ビビガール」のような娘がひとりで遊べるものばかり。おもちゃを選ぶ時の基準も一人遊びできるものかどうかだったり。大大大反省です。

この本は小学5・6年生向けの児童書ですが、子どもよりも大人の方が気づきや考えさせられる部分が多いと思います。子どもに読ませるだけでなく、大人も読んでお互いに感想を言い合ってみると、印象に残ったシーンが違ったりして面白そうです。

 

 

 

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ミヒャエル・エンデ『モモ』は楽天ROOMに載せています

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