ミシェル・オバマの『マイ・ストーリー』を読みました。
以前に読んだボーク重子さんの本の中でこの本が紹介されており、ずっと気になっていたのですが、分厚くてなかなか手を出す気になれず。
でも、「今年ももう終わりなのでやり残しは良くない!」と思って、意を決して読んでみました。
今年読んだ本の中で間違いなく一番分厚い本です。
読んでも読んでも残りのページが全然減らないという魔法にかかりました。笑
読み終えた時の達成感は半端なかったです。
目次
内容
第44代アメリカ合衆国大統領バラク・オバマの妻で、アメリカ合衆国史上初のアフリカ系アメリカ人のファーストレディであるミシェル・オバマの自伝。
彼女の誕生から夫であるバラク・オバマと出会うまでを綴った第1部BECOMING ME、結婚、出産、子育て、キャリア、大統領選を綴った第2部BECOMING US、ホワイトハウスでの生活を綴った第3部BECOMING MOREで本書は構成されている。
著者の半生を追いながら、どんな環境でも努力を怠らず、自分で道を切り拓いていくことの大切さを教えてくれる一冊。
感想
非常に良い本でした。
私はこれまで自伝と言われる本は読んだことがなく、正直に言うと、他人の人生について書かれた本はつまらないと思っていました。
そのため気になってはいたものの、本書もあまり期待はしておらず。
ましてや570ページもある大作。
なかなか手を出せずにいました。
ところが、読み始めるとそんなイメージは一気に覆されました。
著者の誕生から夫であるバラク・オバマ氏との出会いまでを綴った第1部では、マイノリティとして生きるということがどういうことなのかが彼女の生い立ちを通して綴られていました。
マイノリティというだけで適切な扱いを受けられず、学ぶ環境さえ脅かされてしまう世界。
そんな中で、彼女が自分を信じて学び続けられた理由は何なのか、彼女の両親や周りの大人が用意した環境はどのようなものだったのかを知ることは、子育てをする上で非常に参考になる内容でした。
結婚・出産・子育てについて書かれた第2部のBECOMING USは、著者が私と同じように出産・子育てに奮闘する姿が綴られていました。
子育てを頑張りたい、でもキャリアも大事。
それなのに夫は忙しくて常に不在で家のこと、子育てのことはすべて自分にのしかかっている。
彼女の葛藤は、今私が抱えているものとまるで同じでした。
それまでどこか遠い存在だった著者が、ここで一気に身近な人に感じられました。
そして、ファーストレディ時代を綴った第3章。
ホワイトハウスでの生活は当然私には未知のもので、それだけで読んでいて楽しかったです。
恥ずかしながら、私はミシェル・オバマのファーストレディとしての活動を一切知りませんでした。
子どもたちの食生活を改善するために行った取り組みや、マイノリティの人たちをサポートする活動、兵士とその家族をサポートする活動など、たくさんの活動を精力的にこなす様子が綴られていました。
それらの活動はどれも共感できるものばかり。
この本を読むまで、私はミシェル・オバマのことを何も知らず、ファーストレディ時代はファッションが注目されているイメージしかありませんでした。
こんなに努力家で頭が良くてアクティブで、そして子ども好きな人だったとは!
この本を読んで、私の子育ての目標ができました。
それは、娘をミシェル・オバマのような素敵な女性に育ってるというもの。(手始めに、この本の表紙を娘に何度も見せて、「こんな人に育ってね。」と伝えてみた。笑)
そして、手遅れでなければ、私もこんな素敵な女性になりたいと。
読むのは大変でしたが、私にとっては新しい世界を見せてくれた、2020年の締めくくりにふさわしい本でした。