『子育てに「もう遅い」はありません』を読みました。
娘は1歳6ヶ月。
今のところ、子育てにおいて「あーしておけばよかった…。」と思うようなことはないのだけれど、未来はわからない。
自分の子育てを後悔するようなことのないよう、先回りして読んでみました。
内容
著者は「こどもちゃれんじ」の監修や、「おかあさんといっしょ」の開発・監修に携わっている内田伸子先生。
脳をはじめとする子どもの成長過程を軸に、子どものちょっと困った行動の理由や早期教育の危険性などについて解説した本。
・発語に関する不安
・子どもとの遊び方
・早期教育の必要性
・人見知り、嘘をつく、忘れっぽい、友達と仲良くできない等の子どもの行動
など、乳幼児期の子どもを育てる親が抱きやすい不安をすっきり解消してくれる一冊。
感想
内田伸子先生の著書を読むのはこれで2冊目。
内容は、以前に読んだ『子どもの見ている世界 誕生から6歳までの「子育て・親育ち」と被る部分が多くありました。
『子どもの見ている世界』は6歳までの子供の成長過程についてじっくり知りたい人向け、『子育てに「もう遅い」はありません』は子育てに不安を抱いている人が背中を押してもらいたい時に読むのに適した本と言えると思います。
『子育てに「もう遅い」はありません』を読んで私が抱いた感想は3つ。
①結局のところ、日本人が英語を習得するにはどうしたら良いの?
②娘は図鑑型!?もっと詳しく知りたーい!
③すごくわかりやすい!「しつけ」は親の価値観を伝えること
まずは①について。
内田先生は早期教育に反対されている方です。
日本語の読み書きはもちろん、英語教育についても。
本書の中で内田先生は、英語の早期教育は日本語の習得に悪影響を及ぼすと仰っており、英語の授業が小学3年生から始まることにも反対されています。
しかし、中学校から英語学習がスタートするやり方で、日本人は長年英語に苦しめられてきたのも事実。
「英語が聞き取れない」「文法はわかるけど会話はできない」など、中学・高校の6年間英語を勉強しても英語を使いこなせない日本人が大半です。
確かに内田先生の言う通り、小学生のうちから週に数時間の英語学習を取り入れたところで、効果は期待できないとは私も思います。
だからと言って、今まで通りのやり方で中学校からの英語教育を続けても、何も改善を図れません。
日本人が母語をしっかりと習得したうえで、中身のある英語を話せるようにするために、私たち親はいつ、何をするべきなのかも教えていただきたいなと思いました。
次に②について。
子どもには「図鑑型」と「物語型」の2つのタイプがあるそうです。
「図鑑型」というのは、モノやモノの成り立ちや動きに興味を持ち、「おっこちた」「なくなっちゃった」「ピーポーピーポーいってる」などの動詞も覚え、モノの名前もたくさん覚えるタイプ。
一方の「物語型」は人間関係に敏感で、言葉も「おはよう」「こんにちは」など、挨拶や感情を表現する言葉から覚えていくタイプ。
娘は物語系の絵本が好きなので、「物語型」なのかと思っていましたが、本書を読んで「図鑑型」のような気がしてきました。
でも、このブログを書いていたら、やっぱり「物語型」のような気も…。
以前に読んだ『子どもの見ている世界』には、親は無意識に子どものタイプを把握し、それに見合った言葉がけをしていると書いてあったのですが、自信がなくなってきました。
「物語型」「図鑑型」についてもっと知りたいので、これだけで1冊の本にしてほしいなーと思いました。
最後は「しつけ」について。
最近「しつけ」について頭を悩ませている私。
いろいろな本を読んで、私なりに解釈してきてはいたのですが、本書の中にとてもわかりやすい言葉がありました。
それは、〈「しつけ」は親の価値観を伝えること〉というもの。
この言葉、私にはすごくしっくりきました。
娘の言動・行動に対して「私」はどう思ったのかを伝える。
私の言葉を娘なりに理解し、考え、受け止める。
私の価値観が娘に与える影響を考えると怖い気はしますが、私が大切にしていることを娘にしっかりと伝えていきたいと思いました。
責任重大なので、自分の言動・行動を見直す良い機会にもなりそうです。
本書は『子どもの見ている世界』の内容を復習するのに役立ちました。
だいぶ前に読んだので忘れていることもあり、「そういえばこんなことも書いてあったなー。」と思い出しながら、そして今の娘の状況と照らし合わせながら楽しく読み進めることができました。
子育てに「もう遅い」はない。
読み書きなどの「見える力」ではなく、「見えない力」を育てていくことが大切。
「うちの子はまだ○○できない」ではなく、「いま、見えない力が育ってるなー!」と思いながら、焦らずゆっくり娘の成長を見守ろうと思います。
内田伸子先生の本は『子どもの見ている世界』も読んでいます。
子どもの成長過程について、より詳しく知りたい場合はこちらがおすすめです。