平成のベストセラー『子どもが育つ魔法の言葉』を読んでみました。
読みながら、ふと気が付くと、自分の子ども時代が自然と頭の中に映し出されていることが何度もありました。
私は両親にたくさんの愛情をもらって育ったんだな。
あの時ああしてくれたから、今の私があるのか・・・。
私が親にしてもらったことを、私は娘にできるかな?
そんなことを思いながら読みました。
内容をご紹介します。
目次
内容
「子は親の鏡」という詩をもとに作られた本。
〈子は親の鏡〉
けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる
子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる
親が他人を羨んでばかりいると、子どもも他人を羨むようになる
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
広い心で接すれば、キレる子にはならない
誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
やさしく、思いやりを持って育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
各章のタイトルはこの詩からとっている。
例えば、1章のタイトルは「けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる」というように。
各章で詩の意味を、筆者の言葉と、実際にあった事例をもとに詳しく説明している。
共通して言えることは、
・親は子どものことをよく見ておく。
・子どもが良いことをした時には、何が良かったのかをきちんと言葉にして誉める。
・子どもが失敗や間違いをした時には、なぜそうなったのかと、どうすればよかったのかを子どもに考えさせる。
・親が間違っていた時はきちんと子どもに謝る。
ということ。
子どもは親の行動や言動をよく見ている。
そして、親の行動や言動が子どもの性格に影響する。
子どもが良いことをした時、どのように誉めてあげたらいいのか。
子どもが問題行動を起こした時、親は子どもにどう声をかけ、どのように接したらよいのか。
それらを具体的に示してくれている子育てのバイブルとなる本。
感想
世の中にはいろいろな教育法がある。
本屋さんに行けばたくさんの子育て本があり、街を歩けばさまざまな幼児教育の教室がある。
親は子どもに「自分の頭で考えられる子になって欲しい」とか、「賢い子になって欲しい」とかいう期待を抱いて本に書いてあることを実践したり、子どもを教室に通わせたりする。
私もその一人。
でも、本当に大切なのは〇〇教育とかいう教育法にのっとって子どもを育てることでも、小さいうちから勉強を叩き込むことでもない。
子どもにとって最も大事なことは親の愛情であり、自分のことを信じて見守ってくれる親の存在なんだなと改めて思いました。
子どもの成長の土台は心。
知育に良さそうなものを買い与えたり、早期教育をしても、土台ができていなければ子どもはどこかでパンクする。
どうやったら娘の成長を夫や私が邪魔することなく、娘が持つ本来の力を最大限に伸ばして、まっすぐに育ててあげられるのか。
その方法がこの本には書いてありました。
子どもの「チャレンジ精神」や、「夢に向かって努力する力」、「困難を乗り越える力」、「何かをやり遂げる力」、「失敗をした後に立ち直る力」。
そういう生きていくうえで勉強よりも大切な力は、わざわざ〇〇教育法とか、どこそこのお教室とかで習うものではなく、親がきちんと子どもと向き合うことで自然と育まれるもの。
心の土台がきちんと出来上がっていれば、勉強でも運動でもなんでも子どもは頑張れる。
子育ては子どもの心を育てることなんだと胸に刻みました。
この本はこれからの私の子育てにおいてバイブルになると思います。
子どもの成長に合わせて私の悩みもどんどん変化するでしょう。
その時、私の心に響いてくるこの本の言葉はその都度違うと思います。
そんな日々が来るのを楽しみに、この本は本棚のすぐに取り出せる場所に置いておこうと決めました。
- 作者: ドロシー・ローノルト,レイチャルハリス,石井千春
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2003/09/01
- メディア: 文庫
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