1月13日、東京ビッグサイトで行われたファイナンシャルアカデミーのお金の教養フェスティバル2019に行って来ました。
お金の教養フェスティバルはファイナンシャルアカデミーが毎年行っているもので、ファイナンシャルアカデミーの人気講師や竹中平蔵さんなど著名人が講演されるイベントです。
私は今回で3回目の参加になります。
毎年2月上旬に1日だけ開催されていましたが、今年は1月に2日間に渡って開催されました。
1日目と2日目で講演される方が異なり、両日とも参加したかったのですが、1日だけの参加というルールだったので、私は2日目の13日に参加しました。
今年のお金の教養フェスティバルのテーマは「キャッシュレス時代に考えたいお金のこと」。
4人の方から貴重なお話を聴けたので、概要をお伝えしたいと思います。
目次
出演者
1日目
①【対談トーク】
ボビー・オロゴン
タレント/実業家
×
菅沼 尚宏
株式会社タカプランニングジャパン代表/ファイナンシャルアカデミー認定講師
②長福 久弘
LINE Pay株式会社 取締役COO
③山本 麗子
個人投資家/ファイナンシャルアカデミー認定講師
④竹中 平蔵
東洋大学国際学部教授/慶應義塾大学名誉教授
2日目
①【対談トーク】
前田 裕二
SHOWROOM株式会社代表取締役
×
谷本 有香
Forbes JAPAN 副編集長
②藤川 里絵
株式会社キリオフィス代表/ファイナンシャルアカデミー認定講師
③束田 光陽
個人投資家/ファイナンシャルアカデミー認定講師
④杉村 太蔵
元衆議院議員/タレント
1月13日(2日目) 概要
①前田 裕二
前田裕二が考える「共感とお金」の関係性
前田氏は谷本有香さんとの対談形式での講演でした。
対談のテーマは「共感とお金の関係性」。
内容としては大きく分けて5つ
A:前田裕二とお金
B:SHOWROOMの原体験
C:資本主義経済と価値主義経済
D:思い持ちになろう
E:まとめ
A:前田裕二とお金
小学2年生の時に両親を亡くし、ずいぶんお金に苦労した。
そのため、以前はお金に自分の幸福度をコントロールされている気がしていた。
大学を卒業してUSB証券に入社。
お金が増えても幸福度が上がらないことに気づき、安心した。
むしろ、「これくらい頑張ればこれくらい稼げる」ということがわかり、お金をコントロールすることができるという気づきが起業のきっかけとなった。
B:SHOWROOMの原体験
小学生の頃から、親戚にもらったギターを片手に路上で歌を歌ってお金を稼いでいた。
「プロではない自分にお金を払ってくれる人がいるのはなぜか?」と考え、人は共感に対してお金を払ってくれるということに気づいた。
C:資本主義経済と価値主義経済
今、私たちはお金を軸とした資本主義経済の中で暮らしている。
でも、今後は個人が資本主義経済と価値主義経済のどちらに軸足を置くかを自分で判断して生きていく時代になる。
※価値主義経済=価値に資本が付いてくる
理由
信用をお金に変える装置が整っている
・ポルカ
・SHOWROOM
・クラウドファンディング etc
◆会社員で固定給の人が信用を得ても給与が増えない。どうするべきか?
→会社員のまま、会社の外で個として動いてしまえばいい。
まずは自分のオリジナリティ・人間性を発信して動いてみる。
個としての活動に成果が出ていれば、その時に会社を選ぶか個を選ぶか考えればいい。
◆そもそも信用を得るのは難しいのでは?
好きなこと・やりたいことを追及することが信用を得ることにつながる。
やりたいこと・好きなことをやる
↓
自分がハッピーになる
↓
発信する
↓
ファンが増え、信用が増える
◆好きの見つけ方
・自分の琴線が触れた時
・自分が経験したことのないことはやりたいと思えない。まずはなんでもやってみる。
(※たこわさ理論)
D:思い持ちになろう
お金を稼ぎたいなら思いをたくさん集める。
資産運用はお金だけではない。時間も入る。
思い・信用を集めることも資産運用になる。
E:まとめ
キャッシュレス時代におこること
・感情がお金にのりやすくなる
・感情に紐づけされてお金が集まる
・感情を集める=お金を集める
自分の時間という試算を運用して、思い・共感・信用を集めよう!
②藤川 里絵
株式投資スクール講師直伝!キャッシュレス時代に資産を10倍にする方法
お金の教養フェスティバル2019のテーマでもあるキャッシュレス。
このキャッシュレスが今年の投資テーマになる。
理由は
・国策である
・キャッシュレスによって世の中が大きく変わる
・キャッシュレスは一時のブームで終わらない
(便利なものとわかれば人は使わなかった頃に後戻りはできないから)
これらを踏まえ、今回はキャッシュレスに関わる3つの株式銘柄を藤川氏がその会社のIR担当になりきってプレゼン。
プレゼン内容は各会社の扱っている商品・業績・PER・株価・チャート等。
プレゼン後、1年後に株価が一番伸びていそうな銘柄はどれか、会場の参加者に手をあげてもらって確認。
もちろん藤川氏も現時点で答えはわからないので、「紹介した銘柄を買わなくてもいいので、日々追いかけて、1年後に答え合わせをしてみてください。」という内容。
大きな投資テーマにのれば、資産を10倍にすることも夢ではないと主張。
【藤川氏が紹介した銘柄】
①3623 ビリングシステム
②4287 ジャストプランニング
③6424 高見沢サイバネティックス
私は業績やPER、チャートなど藤川氏のプレゼン内容から③を選びました。
興味がある方は四季報などを使って、3つの銘柄を比較してみてはいかがでしょうか?
※上記3つの銘柄は推奨銘柄ではございません。投資は自己責任で!!
③束田 光陽
普通の会社員でも脱サラできた、不動産投資の極意
テーマは普通の会社員が脱サラできた不動産投資の極意。
最初に束田氏が考える、普通の会社員の定義を説明。
中学・高校・大学を卒業し、ちょっと名の通った会社で働くサラリーマン。
誰もがイメージする普通の会社員。
〈不動産の買い時〉
不動産の買い時は値動きに左右されない。
買いたい物件があった時が買い時。
投資というと価格が下がっている時に買うものというイメージがあるが、不動産の場合はどんな相場でも常に物件を探し、条件に合うものがあれば購入するべき。
〈物件の探し方〉
・エリアと条件を決めて物件を見る。
あちこち手を出すのではなく、その地域のことが手に取るようにわかるようになるまで同じ地域で物件を探す。
目標は1日3件×365日で1年に約1,000件の物件を見る。
・毎週現地調査を行う。
現地調査を行う曜日をあらかじめ決めて、スケジュールを組んでしまうと良い。
目標は毎週2件×52週で1年に約100件。
以上の2点を行うことで、他人の意見に振り回されない「目利き力」と「基準」を身に付けられる。
〈物件の買い方〉
・良い物件があったら買付を出す。
相手の売値にそのまま応じるのではなく、価格交渉すること。
目標は毎月1件×12ヶ月。
・買付が通ったら融資審査を受ける。
目標は1物件当たり3行に申し込みをする。
融資が通らなくても「経験値」「ノウハウ」「図太さ」が手に入る。
〈脱サラの定義〉
・家賃収入>会社の給料となること。
家賃収入はローン返済や管理費などの諸費用を差し引いた金額。
物件を探すときは諸費用がざっくり家賃の1/2に収まる金額のものを探すこと!
・家賃収入は会社の年収を超えるまで決して手を付けない。
〈サラリーマンを辞めても融資を受けられる状態にする〉
晴れて脱サラできても、サラリーマンという後ろ盾がなくなると一気に銀行の融資が通りにくくなる。
それを防ぐためのノウハウを紹介。
・次に繋がる物件を買う
条件は「収益力」「担保力」「資金繰り」。
・ツーカーの中の融資担当者を作る
銀行に融資を申込する場合は不動産会社を通さずに、自分で行う。
担当者と会う際は第一印象・見た目重視!!
(『はじめての男の婚活マニュアル』という本を参考に身だしなみを整える)
一定額の取引を積む。
相手の営業ノルマにもある程度は付き合って信頼関係を気づく。
〈サラリーマン思考から経営者思考へ転換する〉
物件の管理など「自分でもできる」から「人に任せる・やってもらう」へ考え方を変える。
その際に、現時点の自分の時給が1,000円なら×10倍して時給10,000円と考えてみる。
自分の時給が10,000円だとしても、それをやるべきかどうかで判断する。
人に任せることでできた時間とお金は再投資に回す。
自分にしかできないことに時間とお金を投資する=自分の学びと成長に時間とお金を投資する。
具体的にどのような物件を購入するべきかは、ファイナンシャルアカデミーの不動産投資スクールで何時間もかけて説明している。
短時間で説明するのは難しい。
興味のある方は受講を検討してみては?
④杉村 太蔵
杉村太蔵が語る、お金と人生設計と生きるチカラ講座
内容は大きく分けて3つ。
A:人生100年時代と年金
B:太蔵流株式投資のポイント
C:経済に強くなる方法
A:人生100年時代と年金
今の年金制度は昭和34年に当時の飛び抜けて頭のいい人たちが作った制度。
ただ、その頭のいい人たちの大誤算は平均寿命。
年金制度ができた頃の平均寿命は65~66歳。
平均年金受給期間は9年だった。
それから60年経ち、今は100歳以上の人が69,700人いる時代。
どう考えても今の年金制度は時代に即していない。
今は年金の受取が60歳、65歳、70歳の選択制だが、これからは「年金は働けなくなったらもらうもの」と考えなくてはいけない。
ちなみに、政府はますます高齢化が進む社会を見据えて『高齢社会対策大綱』というものを作成している。
『高齢社会対策大綱』とインターネットで検索すると出てくるので参考に!
B:太蔵流株式投資のポイント
65歳で引退して100歳まで生きると想定した場合、老後資金は4,000~5,000万円かかる。
20年前から政府が言っている「貯蓄から投資へ」は全く浸透していないが、この考え方のシフトは必要である。
〈投資する会社の選び方〉
・10年後も使われているものを扱っている会社を選ぶ。
例えば、シャンプーは10年後も使われていると思ったら、同じ価格帯の5社のシャンプーを買って、実際に使ってみる。
その中で一番良いものを作っていると思った会社の株を買ってみる。
・何をやっているかわかる会社の株を買う。
・高齢化社会のニーズをつかむ。
・投資を検討している会社のHPに掲載されている社長のメッセージを読んで理解できる会社の株を買う。
・投資は企業の応援なので、入社したいと思う会社があれば投資対象として検討してみる。
〈企業の健康診断ツール〉
株式投資で注意しなければいけないのは、ぱっと見は元気そうに見えても健康ではない会社もある点。
企業の健康診断ツールとして杉村氏が参考にしているものを紹介。
・ROE
ROE=自己資本利益率
投資家から集めた1億円で1年後に1,000万円稼いだ場合、ROE10%。
最低でもROE10%以上、できればROE12%ぐらい欲しいところ。
・流動比率=1年以内に現金化できる資産の割合
倒産リスクをはかる指標。
杉村氏は流動比率が120%以上を1つの条件として見ている。
C:経済に強くなる方法
今年は注意しなければならない海外リスクがたくさんある。
例えば
・FOMC(米)
・2月頭の中距離核戦力全廃条約の行方(米露)
・2月末の米中貿易協議期限
・EU離脱交渉期限(英) 離脱日3月29日
これらを自分で考えて予測し、必ず答え合わせをする。
FOMCであれば毎回アメリカは利上げをするのか、しないのかを予測してみる。
理由もしっかり考える。
その後、必ず答え合わせをする。
その繰り返しで経済に強くなる。
感想
私は今回、SHOWROOMの前田氏のお話が一番聞きたくて13日の参加に決めました。
前田氏の「資産運用はお金だけではない。思いを集める・信用を集めることも含まれる。」という言葉はとても印象に残りました。
私は自分が好きなこと・やりたいことがよくわかっていません。
「やっていないことはやりたいと思わない。」と前田氏が仰る通り、私は新しいことへの挑戦が足りないのかもしれません。
内省ができていないので、自分のことがわかっていないというのもあります。
私はブログを始めて4ヶ月目に入りましたが、なかなか読者もPVも増えず、ブログが「好きなこと・やりたいこと」なのかもわからなくなって、「ブログやめようかなー」と思うこともしばしば。
でも、今回の前田氏のお話を聴いて、ブログの発信も資産運用になるんだなーと思ったら、少し気持ちが楽になりました。
投資は時間をかけて行うもの。
私はまだ、ブログで思いや信用を少ししか集められていませんが、長い目で見て、続けてみる価値はあるのかもしれないと思いました。
それにブログの良いところは、「発信していくこと」と「人のブログを見ること」で自分の好きなことが見えてくるところ。
最近それに気づきました。
お金の教養フェスティバルはファイナンシャルアカデミーの受講生でなくても参加できるイベントです。
しかも参加費は無料!!
有益なお話がたくさん聞けるので、私は毎回、帰る時には髪の毛が全部白髪になっているのではないかというぐらい疲れます。
私はお金の教養フェスティバルに参加することで、今後のお金と社会の関係性を学び、これからどのような知識をつけていかなければいけないかの参考にしています。
例えば、気になった内容の本を読んだり、ニュース番組などを見たり。
子どもができて、人を育てていく身としては時代の変化に敏感でなければいけないと感じるようになりました。
育児に追われる毎日ですが、お金の教養フェスティバルに参加することで改めて情報は取りにいかないといけないなと思いました。
来年も開催されるか現時点では不明ですが、気になった方は来年の開催をお楽しみに♪