「日本って、どうして出産予定日の6週間前まで産休に入れないんだろう…。」
妊娠してから私が幾度となく口にしたセリフです。
妊娠中はつわりに始まり、体力低下、ホルモンバランスの乱れによる精神不安定など、自分ではどうしようもないことがたくさん起こります。
それなのに、会社勤めの場合は有給休暇などを使わない限り、出産予定日の6週間前まで産休に入れません。
そして、会社にいる間は今まで通り働くことを求められます。
妊娠がわかってすぐにつわりが始まった私。
毎日毎日気持ち悪いし、吐いちゃうし。
でも、「つわりが終わるまで会社を休ませてください。」とも言えない。
病院でつわりに効く薬を出してもらって何とか出社していました。
薬と言っても妊娠中でも飲めるようなもの。
あくまでも吐き気を抑える効果があるだけで、気持ち悪さは改善してくれない。
むしろ吐けなくなって辛さが増したり…。
しかも1回の服用で最大で5時間しか効かないから、1日3回飲む薬だけど、通勤での効果を期待するか、仕事中の効果を期待するか、気持ち悪いと眠れないから寝る前の効果を期待するか。毎日頭を使って薬を飲んでいました。
2ヶ月に及ぶつわりが何とか終わった頃、市の母親学級に参加しました。
私を含めて4人で1つのグループだったのですが、私以外はつわりで仕事に行けなくて退職していました。
私はつわりでどうにもならない日は有給休暇を使って休ませてもらっていたので、他の女性たちが退職していることは本当に衝撃でした。
帰宅して夫に話すと、夫の職場でも妊娠したら辞める人がほとんどだと言っていました。
ちなみに夫の仕事は医療・福祉関係です。
お腹の赤ちゃんのことを考えると肉体労働が中心の職場では仕事になりません。
それに、人手不足な業界であり、シフト勤務なのでつわりで休まれると同じシフトの人に迷惑がかかります。
「つわりで休む」と上司に連絡するのはすごく気が引けたけど、それでも休ませてくれる私の職場は恵まれている方だったのです。
本当に日本は子供を産みづらい国なんだなと改めて思いました。
つわりが終わったのはゴールデンウィークを過ぎた頃でした。
やっとマタニティライフを楽しめると思ったら、やがて酷暑と言われる猛暑となりました。
今年の夏は本当に暑かったうえ、妊婦になると体温が上がるらしく、恐らく妊娠していない人以上に苦しい夏でした。
妊娠が原因か、夏バテだったのかはわかりませんが、吐いてしまうこともありました。
通勤だけで体力を消耗し、職場についてもしばらくは仕事が手につかないことも。
そのような状態だったので、休みの日はよく寝ていました。
産休に入る前に産休中のお給料を補てんできる方法を考えて実行したり、出産準備をしたりと、やりたいことはたくさんあったのですが、それよりも次の日の仕事のために体を休めることが最優先な日々でした。
お腹の中の赤ちゃんを守り、育てることが私の最大の使命なのに、結局仕事中心の生活だなと毎日もやもや。
妊娠中は時短勤務を選ぶこともできましたが、今まで職場で選択している人もおらず、上司からも特に説明がなかったので、私は通常の勤務時間で働いていました。
つわり、酷暑と苦難をなんとか乗り切り、やっと産休に入った現在。
休みに入ったらやりたいことがいっぱいあったのですが、お腹が大きくなったことで体力がもたず、なかなか思うようにいかない日々です。
FXや株の勉強をしようと思っても長時間座っていることができません。
横になって本を読み始めると眠くなってしまいます。
しかも、横になる態勢も決して楽ではないです…。
出産には体力が必要だろうと歩くようにしていますが、すぐにお腹が張ってしまいます。
私の場合は上記のような状況で、妊娠期間中に何か新しいことを始めるというのは、なかなか難しい状況でした。
妊娠を望んでいるけど妊娠していないという方は、今が自分の働き方、人生を見直すいい機会だと思います。
妊娠・出産しても働きたいのか、職場はつわりや切迫早産・切迫流産などになっても休めるか、退職する場合はお金の不安はないのか、産休・育休中に副収入を得る方法はないか等々。
私たち夫婦は結婚して4年以上子供ができませんでした。
結婚して2~3年目は周りの出産ラッシュで、私たち夫婦に子供ができないことを悩んだ時期もありました。
頭の中が「子供が欲しい」の一色で、夫に泣いて当たりちらしたこともありました。
それでも不妊治療はお金がかかること、何より病気と違って原因がわからなくても、赤ちゃんができるまでゴールがないことが自分をさらに追い詰めそうなので受けませんでした。
基礎体温さえも測るのが辛くなり、測るのをやめました。
そんなころ、ファイナンシャルアカデミーのお金の教養講座を受けて、株式投資と出会いました。
私にとっては、これが自分の人生を見直すいい機会になりました。
株式投資にはまり、もっとお金のことを知りたいと思って、お金の教養スクール、FXの講座も受講しました。
私がお金や投資について勉強するうちに、夫婦の会話は投資や将来の話が増えました。
「子供ができない」から、会話が自然と「子供ができたら、こんなところ行きたいね。」とか「こんなことをさせてあげたいね。」とか前向きなものに。
そして、今年待望の第一子を妊娠しました。
まだ出産していませんので気は抜けませんが、今のところは順調です。
妊娠をした今、振り返ると、赤ちゃんは私たち夫婦にとってすごく良いタイミングで来てくれたなと思います。
結婚してすぐに妊娠していたら、それはそれで幸せでしたでしょうが、お金のことで悩んでいたかもしれません。
働くことが「子供のため」となり、子供に余計なプレッシャーを与えることになったかもしれません。
少しでも興味のあることがあれば挑戦してみるといいと思います。
あと、妊活中は「次こそ妊娠するかも!」と思って、私は旅行に行くことも躊躇していました。
でも、行きたい場所があるなら行くべきだったなと今は思います。
以前の私のように妊娠しないことで悩んでいる人がいたら、悩んでいる時間がチャンスになる可能性もあることも知ってもらえたら嬉しいです。